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【総合型選抜2024年度】共通テストなしで受験できる大学はどれくらいある? 143校のデータを集計

総合型選抜は選抜方法が多様で種類も多いため、出願条件を見て受験する試験を選ぶところから戦いは始まっています。

そんな中でも受験生が気になる出願条件・受験資格の一つが「大学入学共通テスト」の受験や成績が必須となっているかどうか、ではないでしょうか。

特に、「自分の学力では合格が難しいレベルの大学に総合型選抜で入りたい」と考えている人は、共通テストなしで受験できる大学を探すことが多いでしょう。

この記事では、実際にどれくらいの大学で共通テストが必要となるのかを中心に、共通テストと総合型選抜の関係に関して解説していきたいと思います。

総合型選抜における共通テスト=共通テストなしでも出願できる大学が大半

総合型選抜では共通テストの利用に関してどのような傾向があるでしょうか。

簡単にまとめると

国立必須と不要が半々(必須率48.3%)
公立不要な大学が多数派(必須率25.6%)
私立ほとんどの場合不要(必須率2.4%)
※国立大学は64大学800の受験方式、公立大学は39校149の受験方式、私立大学は40校1,234の受験方式の集計(2023年度入試)

となっています。

これを見ると、多くの大学では共通テストを受験しなくても受験が可能といえるでしょう。

特に私立大学を受験する場合は、共通テストの必要はほとんどないと考えてよさそうですね。

国立大学でも、実は共通テストなしで入れる大学・学部もたくさんある

国立大学で特徴的なのは、同じ大学内、同じ学部内でも「総合型選抜を課さない総合型選抜(Ⅰ型)」「共通テストを課す総合型選抜(Ⅱ型)」という二種類の総合型選抜を実施している大学が多いということです。つまり、多くの大学で共通テストなしで入学するチャンスが設定されているのです。

東北大学や神戸大学、広島大学といった有名大学も、共通テストを課さない総合型選抜と共通テストを課す総合型選抜を併用しており、共通テストを受験しなくても入学できる可能性があります。

ですから、「国立志望だけど共通テストを避けたい」という人は、「共通テストを課さない総合型選抜」を狙えば国立大学にも総合型選抜で入学できる可能性はあります。共通テストに自信がないからといってあきらめる必要はありません。

超難関国立大学では全学部共通テスト必須の大学も

一方で、国立大学での中でも、京都大学、大阪大学、九州大学は、ほぼすべての学部で共通テスト受験を必須としています。

これらの大学では、学部にもよりますが目安として共通テストで80%以上の成績をとることが必要となっているので、学力試験に不安がある受験生の出願は難しくなっています。

さすがに最高難易度の国立大学ですから、いくら特別な才能や熱意を持っている受験生とはいっても、しっかりと学力が保証されていなければ受験資格が得られないということになります。

公立大学は共通テスト不要の大学が7割以上(必須率25.6%)

公立大学では、多くの場合共通テストは不要となっています。

共通テストが必要なのは、大阪公立大学、東京都立大学といった大規模な大学や、医学部の総合型選抜が中心で、その他の地方公立校では不要なことがほとんどなっています。

ただ、公立大学は総合型選抜を実施している大学自体が全体の39.1%程度にとどまっており、全体的に募集人員も少ないため、まだまだ公立大学全体としての力の入れ具合が少ない状況です。これから総合型選抜に力を入れる大学が増えてくると、傾向も変わってくるかもしれません。

私立大学は共通テスト不要の大学が多い(必須率2.4%)

私立大学の総合型選抜では、共通テストは不要であることがほとんどです。

私立大学の総合型選抜は自分たちの学校に合う生徒を柔軟に選抜することに主眼を置いていることが多く、現状の学力以上に熱意や実績、人間性を重視しているのでしょう。そもそも共通テスト利用入試が総合型選抜と別で用意されていることも多く、差別化の意味でも共通テストを課していない場合が多いのではないかと思います。

少子化の中での生徒確保の観点からもできるだけ早く生徒に合格を出したいということもあるでしょうし、私立大学の総合型選抜では今後も共通テスト利用は少ないままだと考えられます。

とはいえ、数は少ないですが共通テストが必須とされている大学・学部もありますから、必ず興味のある大学・学部は募集要項を確認するようにしてくださいね。

私立大学の総合型選抜で共通テスト受験が必要な大学・学部の例

  • 早稲田大学 新思考入試
  • 東海大学(医学部のみ)
  • 大阪医科薬科大学
  • 中京大学 高大接続入試(事前体験共通テスト利用型)
  • 関西学院大学 学部特色入試(工学部のみ 必須ではないが受験していることが望ましい)

など

共通テストの有無で難易度はどう変わる?

共通テストの有無が受験に与える影響ですが、やはり共通テストが必須のほうが受験者数は少なくなる傾向にあります。つまり、倍率は低くなりがちです。やはり総合型選抜では学力以外の点でアピールをしたい受験生が多い傾向にあるので、学力テストは避けたいと考える受験生が多いようです。

では、共通テストが必須の場合は倍率が低い分受かりやすいかというとそうとも言い切れません

学力に自信がある受験生や、共通テストがあったとしてもその大学に絶対入りたい、という強い想いを持っている受験生が集まってくるので、倍率は低めでもライバルのレベルが高く、激しい競争になることがあるのです。そもそも共通テストを課す大学は国公立大学をはじめ、志願者が多い人気大学・学部が多いため、優秀な学生が集まってきやすく、ライバルのレベルが高いことも多いのです。

(例えば、東京大学の一般選抜の倍率が仮に1.2倍程度だったとしても、「そんなに倍率が低いなら自分でも余裕で入れるのではないか」とは思いませんよね。それと同じです)

ですから、共通テストが必要かどうかは最終的な入試の難易度には思ったほどは関わってこないことも多いです。

共通テストが必須でも、科目と得点率によってはあきらめる必要がないかも

共通テスト受験が必須でも、受験に必須となる点数の目安も、必要な科目の数も学校・学部によって様々です。

また、必要な目安の得点率も、一般選抜でボーダーとなる点数より5~10%ほど低く設定されていることがほとんどです。 ですから、自分の興味のある大学が共通テスト必須であっても、一度募集要項に目を通してみましょう。

「このくらいの点数なら頑張ればとれるかも」「この科目だけが必要なら勉強すればどうにかなるかも」ということもあるかもしれません

共通テストが必要な大学、不要な大学はソゴセバサーチで検索できる

ソゴセバサーチでは、総合型選抜で受験できる大学を条件指定して検索することができます。

指定できる条件は「共通テストの要・不要」はもちろん、「所在地」「評定平均が指定されているか」「専願が必須か」「浪人生でも受験可能か」「出願・試験・合格発表の時期はいつ頃か」など多岐にわたります。

そのため、自分の希望の条件で受験できる大学をピンポイントで見つけることができます。自分が受けられる大学がどれくらいあるのか気になる人、受験校がまだ決まっていない人は是非活用してみてください。

検索はこちらからできます。