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お茶の水女子大学の総合型選抜と学校型推薦の合格事例と対策法

総合型選抜の受験を視野に入れると

「自分でも合格できるかな?」

「合格している人って、どんな人?」

「具体的にどんな試験が実施されているの?」

という疑問がわいてきますよね。

ここでは、お茶の水女子大学の総合型選抜、学校型推薦について、合格した人はどんな人なのか、そして、実際の試験はどんな内容だったのか、実際の合格者へのインタビュー・アンケートをもとに紹介します。

お茶の水女子大学を目指す人はもちろん、他学部、他大学を受験する人も参考になる情報が詰まっているので、是非参考にしてくださいね。

目次

お茶の水女子大学 推薦入学試験の出願・選抜条件(2024年度入学試験)

 Mさん
受験年度令和5年度(2023年度)入試
受験大学お茶の水女子大学 総合型選抜 不合格 お茶の水女子大学 学校型推薦 合格
進学大学 お茶の水女子大学
現役・既卒現役
性別
出身高校長崎県立佐世保北高等学校
通っていた塾塾ではないが、「オンラインコミュニティPAddle」と「teenalight」という二つの学生団体に推薦の指導をお願いしていた
評定平均4.9
英語資格・検定英検二級
その他特筆すべき活動・ボランティア活動(献血の呼びかけ、清掃活動) ・空手道界の男女格差に関するレポート作成、全日本空手道連盟での発表

志望校選びーやりたいことが決まっていたので決めやすかった

ー総合型選抜を受験したきっかけはなんですか?

合格するチャンスが増えるからです。また、お茶の水女子大学のAO入試は自分自身の考え方を重視する試験形式だったため、私に合っていると思いました。ですが、実は総合型選抜は不合格となってしまい、その後、推薦型も受験し、それで合格しています。

ー志望校はどうやって決めましたか?

前からジェンダー問題について興味があり、その分野に強い大学を探していました。そこで、お茶の水女子大学はジェンダーの研究が最先端ということを知り、志望するようになりました。また、私は地方出身であるため、単純に都会に出たい気持ちもありました。

ーお茶の水女子大学以外にも総合型選抜を受験しましたか?

私はしていません。私の高校は推薦型選抜や総合型選抜をあまり推奨しない学校であったため、受験したのは1校だけです。私立大学の推薦や総合型選抜を受ける同級生も1校しか受けさせてもらえないくらいでした。

ですが、お茶の水女子大学自体の総合型選抜は併願可能で、学校推薦型は不可能でした。

勉強法ー学生団体や先輩に協力してもらって対策した

ー学校や身の回りに総合型選抜を受験する人は多かったですか?

総合型選抜を受験する人は クラスに1人しかいませんでした。学校推薦は学年の240人中20人弱が受験していました。そのほとんどが文系で、一部医学部志望の理系の人もいました。

ー少数派ということで、学内で少し肩身が狭かったりして悩んだことはなかったですか?

周りの人との関係性は悪くなることはなかったです。「頑張ってね」と応援してもらえるなど、周りに恵まれたと思います。しかし、少数派ということで、孤独な戦いなことには変わりなく、しんどい思いはしていました。また、偶然にも、同じクラスに学校推薦で同じ大学同じ学科志望の人がいました。表向きは「頑張ろう」という感じでしたが、倍率が高かったため、お互いに内心ではライバル意識を持っていたと思います。ですが「自分は自分」と気にしないように、私にできることを頑張っていました。

ー留学経験・資格・特別な活動などについて詳しく教えてください。

私は英検2級を取得しています。

学外の活動としては、ボランティア活動で献血の呼び替えや清掃活動を行いました。

また、他にも特別な活動として、ジェンダー問題に関わるレポートを作成しました。高校生の時、空手部のマネージェーを務めており、そこで見つけた男女差別についてのレポートを作成しました。その武道に内在する男女差別について書いたレポートを、駒沢大学と防衛大学[暖松3] 校の先生に見てもらいました。駒沢大学の先生には、ネットで研究者に連絡が取れるサイトを見つけ、そこに載っている連絡先にメールを送って、連絡を取りました。防衛大学の先生は駒沢の先生のツテでつなげてもらいました。その2人の大学教授に助言をもらい、A4用紙25枚のレポートを仕上げました。防衛大学校の先生が、全日本空手道連盟の理事も務めていたので、その先生が理事会で取り上げてくれました。また、その理事の方が、定例理事会で、私のレポートについて発表してくれました。

ー一般入試との両立はどうしていましたか?

絶対におすすめしないのですが、私は睡眠時間を削っていました。高校が推薦をあまり推奨しない学校であったため、学校では、一般の勉強が優先で推薦の勉強はできませんでした。学校が終わり、帰宅してから深夜12時までは推薦の対策、それから深夜3時まで一般の勉強をして、朝6時に起床するという生活を送っていました。

ーどうやって総合型選抜の対策をしていましたか?塾などには通っていましたか?

私は塾には通っていませんでした。その代わりに、二つの団体にお世話になっていました。インターネットでレポートの学生団のサイト、『teenalight』に無償で支援してもらった。今、その団体はそう言った取り組みはしていないみたいですけど、一般受験や総合型選抜を支援はしている取り組みはしているみたいです。もう一つは「PAddle」とい総合型選抜の受験を支援する団体です。総合型選抜ならではの試験形式の「グループディスカション」や「面接」の練習を支援してくれました。最初の方は自己分析をし、志望動機とか調べたことを面接で使えるようにまとめることをしていました。PAddleは4月から学校推薦が終わるまでお世話になっていました。推薦経験者の大学生と一緒に本気で面接練習して、グループディスカッションでのトークスキルを磨いていました。

独学の勉強としては、本読んだり、調べたり、推薦担当の学内の先生と一緒に頑張っていました。1~3月はteenalightに週1~2の頻度でお世話になっていました。

ー具体的な受験までの勉強スケジュールはどんな感じでしたか?

高校2年生の冬に総合型選抜の受験を決めました。その後、1~3月までは実績作ろうと空手部のマネージャーでの活動を通して見つけた「武道の中で男女差」についてのレポートを作成しました。高校3年生の6月以降は志望理由書などの作成に取り組みました。9月には1次試験があり、9月末には合格発表で総合型選抜は不合格でした。(ちなみに総合型選抜の2次試験は10月中旬頃にあり、10月末に合格発表でした)10~11月は学校推薦の勉強に取り組み、12月中旬合格発表で合格することができました。

ー自分はどうして総合型選抜には不合格になったのか、逆になぜ推薦型では合格できたと思いますか?

推薦型では自分を出すことができたと思うからです。総合型選抜では、あまり自分を出せず、それが落ちた原因だと思っています。一次試験は、筆記のみだったのですが、そこで書くことを学校の推薦入試担当の先生に決められていました。信頼していた先生の言葉ということもあり、自分の思いではないことを先生の指示に従って書いてしまいました。しかし、総合型は他にはない個性がある人を求めています。ですので、そこが大学の意図と的外れだったのと思います。逆に、学校推薦では、自分の考えを出すことにしました。学校推薦の試験方式は筆記ではなく面接で、自分の考えを自分の口で語ることができました。

ー実際に試験を受けてみた手応えはどうでしたか?

総合型選抜は努力してきたし、信頼していた先生が言っていたことを書いたし、正直受かったと思いました。今思えば、自分の考えがないのが減点材料だったと思います。学校推薦は総合型選抜の不合格があったため、受かっていたらいいなという程度でした。ですが、私が言いたかったことは全部言うことができました。

ー志望理由書や学習計画書にはどんなことを書きましたか?

志望理由書はジェンダー問題を考察したいということをメインで書きました。お茶の水女子大学が掲げる女性リーダーの育成というアドミッションポリシーに絡め、自分の夢が政治で女性リーダーになるということも書きました。また、空手部のマネージャーの経験から、武道における男女差別について気づき、考察したいと思ったので、ジェンダー問題の解決がしない理由を自分で考察して、このように研究を進めたいということも述べました。

お茶の水女子の実際の試験内容について

ー総合型選抜の試験内容

【一次試験】

書類は活動報告書、志望理由書。

試験はプレゼミナール(講義5つから1つ選んで、その話を聞いて午後から「その授業のレポート課題が出る」それを手書きで書くA4で字数無制限、1時間くらい。)

【二次試験】

1日目:図書館でお題が出される。今年は「本物とは何か」、去年は「今までにはない理想の住まい」などのお題が出され、哲学的なものが多い。そのお題にそって、6時間でパソコンか手書きの3~4000字のレポートを書く。ネットか図書館の文献を使う。

2日目:前日のレポートのお題をもとに、トークテーマが設定されたグループディスカッションを行う。後半が個人面接で圧迫強く、冷たい感じ。

ー学校推薦の試験内容

【一次試験】

活動報告書、志望理由所(49人/52人くらいの合格率)

【二次試験】

二次試験は、10分程度の面接だけ。総合型選抜とは異なり、圧迫ではなく、2人の面接官がおり、1人がメインで質問をするという形。

1つ目は志望理由。2つ目は将来の夢のきっかけ。3つ目は、志望理由に共生社会を実現したいと述べていたから、あなたが思う共生社会とは何か。4つ目は3つ目で述べた考え方に至るまでに読んだ文献などはあるのか。5つ目はリーダーになりたいと述べたことに対し、女性にこだわる必要があるのか。ということをそれぞれ聞かれた。質問の内容があらかじめ決まっているわけではなく、質問していく中で、気になったところを指摘される感じである。

大学生活ー勉強熱心で真面目な人が多い

ー入学してみて、一般入試の生徒との違いはありましたか?

特に差はないです。入試形態に関わらず、みんな仲良く、授業の成績に差が出ることもありません。ただ推薦の子はたくさん文章を時書いてきた経験が多いから大学のレポートはサクサクかけている様に感じます。

ー大学の周りの人はどんな人が多いですか?

大学の雰囲気なのですが、入学前は高校の女子校みたいにありのままでいる感じかと思っていたが、実際入学してみると綺麗に身だしなみを整え、可愛い子が多いので驚きました。また、全体を通して真面目な人が多く、勉強熱心で意欲関心が高いです。私はジェンダーに関心があって入学したのですが、実際は先生の思想が強く、正直自分の考えには合わないなと思うこともあります。「主語が大きい」「女性はこうだ」みたいな感じで、大学は先生の思想を広げる場所なのかと思っちゃいますね。

受験生へのメッセージ

総合型に落ちて学校推薦に受かったのは、自分の意見が出せたかどうかがの違いだったと思います。思考の軸を決めて、そこから自分の考えとか言いたいことをまとめておくことが面接の鍵です。思考の軸がブレないように、面接の答えを考えるのが大事だと思います。推薦受ける人が少なかったから孤独な戦いでした。一般との両立大変で諦めたくもなったけど、妥協しない諦めないことが大事です。最後まで手を抜かない人が受かっています。だから、たかが推薦と思ってしまってはダメです、一般も推薦もどっちも全力で取り組んだ子が成功します。