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津田塾大学 学芸学部国際関係学科の総合型選抜の合格事例と対策法

総合型選抜の受験を視野に入れると

合格している人って、どんな人?

自分でも合格できるかな?

具体的にどんな試験が実施されているの?

という疑問がわいてきますよね。

ここでは、津田塾大学 学芸学部国際関係学科の総合型選抜について、合格した人はどんな人なのか、そして、実際の試験はどんな内容だったのか、実際の合格者へのインタビュー・アンケートをもとに紹介します。

他学部、他大学を受験する人も参考になる情報が詰まっているので、是非参考にしてくださいね。

目次

津田塾大学 学芸学部国際関係学科の出願・選抜条件(2024年度入学試験)

専願評定平均履修要件既卒要件共通テスト語学試験・検定試験内容
専願条件なし条件なし高卒性も可不要必須小論文・面接

他大学・他学部の情報や、さらに詳しい入試情報は「こちら」から検索することが可能です。

立教大学合格者のプロフィール 

 Nさん
受験年度令和3年度(2021年度)入試
受験大学津田塾大学学 芸学部国際関係学科 総合型選抜 合格
日本女子大学 人間社会学部現代社会学科 総合型選抜 不合格
進学大学津田塾大学 芸学部国際関係学科
現役・既卒現役
性別女性
出身高校東京県 私立 高校偏差値60前後 ※
通っていた塾通っていない
評定平均4.4
共通テスト成績受験はしたが不明
学力レベル一般選抜では津田塾大学に受かるレベルでなかったのは確かです 模試でD〜E判定しか取ったことがなかったです
英語資格・検定英検2級 TEAP253
その他の資格ニュース時事能力検定準2級
留学経験フィリピン 3ヶ月
その他の特筆すべき活動DAREDEMO HEROボランティア活動
キャリア甲子園出場
部活動(合気道) 都大会決勝進出
文化祭実行委員副委員長
※高校偏差値は「みんなの高校情報」(https://www.minkou.jp/hischool/ranking/deviation/)を参考にしています。

志望校選び-行きたい大学があったので、迷わなかった

― 総合型選抜を受験したきっかけはなんですか?いつ頃から準備を始めましたか?

もともと私が通っていた高校の所属クラスが、特別選抜などでの進学に力を入れているクラスでした。そのため、3年生になったころから総合型選抜や推薦型選抜に向けた準備をする雰囲気がクラス全体にありました。私自身はあまりそうしたクラスであることを意識していなかったのですが、先生や友人が総合型選抜を受けるのが前提で話を進めていたので、自然と総合型選抜を受験する方向に気持ちが向かっていました。

― 志望校はどのように決めましたか?

私は高校生になったころから女子大学にあこがれていて、1年生のころから女子大のオープンキャンパスに訪れていました。その中で、学校の雰囲気も良く、レベルも高い津田塾大学にあこがれていました。総合型選抜を意識した時も、すぐに「津田塾の総合型選抜を受けよう」と思いました。

― 津田塾大学のほかにも総合型選抜を受験しましたか?

日本女子大学も受験しました。津田塾大学は合格した場合入学することが必須だったので、併願で受験できる女子高を探して日本女子大学にしました。しかし、結果は不合格でした。日本女子大は第一志望ではないという気持ち、受験の際どこかでばれていたのだと思います。

勉強法−総合型と一般選抜の両方で必要なものを優先的に勉強

― 一般入試との両立はどのようにしていましたか?

私の場合は、一般入試でも総合型選抜でも社会や歴史に関する知識が必要になることがわかっていたので、とにかく社会の勉強に注力しました。一般選抜に関しては「総合型選抜がもしダメだったら切り替える」という気持ちでした。なので、英語などの勉強も学校のテスト勉強レベルではしていましたが、総合型選抜が終わるまではあまり時間をかけていませんでした。

― 入試に向けての対策スケジュールを教えてください

3年生の4月ごろから学校で総合型選抜の話が頻繁に出るようになり、総合型選抜にむけた特別授業なども始まっていきました。私もこのころから意識し始めましたが、まだ受験に向けての勉強というのはあまり進めておらず、学校の勉強を頑張るという程度でした。ただ、学校の先生のアドバイスを受けて時事ニュース検定などの資格取得を進めたり、ボランティア活動へ参加したり、さまざまな資格や経験づくりを進めていました。

夏休みに入ったタイミングで志望理由書を書き始め、一ヶ月かけて志望理由書を完成させました。志望理由書は一次選考も兼ねていたため、じっくりと時間をかけて書きました。

二学期からは本格的に社会の勉強を開始し、一次選考を通過してから二次試験までの一ヶ月ほどはひたすら現代社会に関する情報収集や勉強を進めていました。不合格だった場合は一般選抜に向けて本格的に英語などの勉強を進める予定でしたが、無事合格することができたので良かったです。

― どうやって総合型選抜の対策をしましたか?塾などには通っていましたか?

塾には通っていませんでした。しかし、学校で月に2回程度、放課後講習のような授業が開かれていました。具体的には、外部の講師を招いて小論文の授業をしてもらうなどしていました。ただ、その放課後講習が結構スパルタな授業だったので、途中で授業についていくのをあきらめてしまう友人もいました。それでもめげずに頑張るくらい熱意があったメンバーはほぼほぼ合格していました。先述の通り、クラス自体が総合型選抜を意識したクラスだったため、学校のフォローは比較的構手厚かったと思います。そのため、塾に行かなくてもある程度総合型選抜に関する情報を手に入れたり、対策をすることはできました。

自身では先述の通り社会の世界史や公民の勉強をしながら、時事問題についてたくさん勉強しました。総合型選抜の試験で「冷戦」に関する内容が聞かれることは募集要項で事前にわかっていたので、特に現代史に力を入れて勉強していました。学校の教科書を読んだりインターネットで情報を仕入れたり、新聞、本を読んでいました。

― 自分はどうして合格できたと思いますか?

私の場合は、たくさんいろいろな経験や資格を持っていて、それについて語れるようにしておいたのが功を奏したと思います。私の場合は合気道の経験に試験官の方がとても興味を持ってくれて、そこをきっかけとして話が盛り上がりました。面接は、一度雰囲気がよくなるとその友好的な空気で進むこと多いので、試験官が興味を持ちやすい面白い経験や資格を持っているといいと思います。

 それと、やはり一番は志望校への熱意や学びたいことがちゃんとあって、それについて語れる状態だったことです。不合格だった日本女子大学の面接では「この大学のこの学部でなければいけないのはどうして?」といった質問にうまく答えられず、面接の雰囲気も最悪でした。自分の中に少しでも迷いがあると、いざ質問された時に答えられなくなってしまいます。

大学生活―総合型選抜合格者は、明確な目標や学習意欲を持つ人が多い

―入学してみて、総合型選抜で合格した学生と一般選抜で合格した学生のカリキュラム等に何か違いはありましたか?

入学後のカリキュラムやクラス分けに関しては、受験方式による違いは特にありません。ただし、総合型選抜で入学が決まった学生は、1月ごろから大学で少しガイダンス的な授業を受けたり事前課題があったりします。私は「ひと足先に大学生になれた気分で楽しいな」と思えましたし、周りの合格者も同じような感じの人が多かったです。「事前課題が面倒だな」と思うタイプの人はそもそも合格しにくいのかもしれません。

入学後の学習内容などは利用した入試方式は全く関係ないので、後は入学してからどれだけ頑張れるかです。総合型選抜で入学したからといってそれをとやかくいうような人も大学にはいません。

―総合型選抜の合格者はどんな人が多いですか?

自分の学びたいことや目標がはっきりしている人が多いです。一般選抜で合格した人に比べると明らかに学習意欲が高い人が多いと感じます。そういう人でないと総合型選抜には合格できないのではないかと感じました。

一方で、総合型選抜合格者には私のように一般選抜だと学力的に合格が怪しかったという人が多いです。そのため、単純な学力では一般選抜合格者の方がやはりレベルが高いなと感じることが多々ありました。一年生の英語クラスのクラス分け(テストの点数で振り分けられる)などにそれが顕著に出ていました。

総合型選抜で合格したからといって、勉強をしなくてもいい、ということではありません。一般選抜で合格した人たちと一緒に学べるだけの力をつけられるように努力する覚悟は必要かと思います。

津田塾大学学部 学芸学部国際関係学科 の実際の試験内容について

志望理由書や学習計画書にはどんなことを書きましたか?

海外の文化や社会を学び、比較することや、国際社会や国際文化、様々な地域について、知識、理解を深めることができるこの学校で総合的多角的に自分の興味、関心のある研究を行い、将来の希望を実現したいと考えた。オールラウンドな女性を育成すると言う津田梅子先生の精神が受け継がれてきた英語教育と女性教育に伝統と実績のあるこの学校で広い視野を持ち、国際社会で活躍できる女性になることを強く望んでいるため志望した。

学部の実際の試験内容について

【口頭試問・面接】

現在は小論文が課されるとのことですが、私の時は小論文はなく口頭試問でした。

まずは口頭試問として、アフガニスタンの戦争における女性問題や日本の今後に求められる関わり方について質問されました。その戦争がなぜ起こっているのかということや冷戦についての歴史知識を問われながら意見を言う形式でした。これは事前に国際関係を学ぶ上で必要な基礎知識思考力、表現力を問うと一次試験通過後資料が送られてきていました。そのため事前に準備することができていました。

そのあとは一般的な面接に自分の高校時代のことや将来のことについて問われました。

【Nさんの解答】

冷戦の歴史からアフガニスタンの知っている限りの歴史を語り、なぜ戦争が起こってしまったのか自分の勉強した限りで話し切りました。一部はっきりとは分からない質問もありましたが、何も言わないことは避け、知っている限りのことまではできるだけ話すことを意識しました。

面接では、面接官が自分の高校時代力を入れた部活に食いついてくれたため、そこをきっかけに自分のことをリラックスして話すことができました。将来の夢や、今後の英語の学習の計画などをはっきりと話しました。最後まで空気がよく、想定外の質問もあまりなかったので、かなり手応えがありました。

Nさんからのメッセージ

志望校選びに関してですが、やはり「この大学に入りたい」「このことを学びたい」という強い気持ちで学校や学部を選ばない限りは、なかなか合格できないのではないかと思います。よっぽどすごい実績や学力を持っているのならば別かもしれませんが、私のように「一般選抜では合格は怪しい」と思われる人は熱意でどれだけ点数を上げられるかが鍵になります。私もそうですが、周りの人も「併願で複数校受験して、ほとんど合格した」という人はなかなかいません。第一志望は合格したのに第二志望、第三志望不合格というのもあるあるです。面接でも必ずボロが出るので、やる気や熱意を一番の基準に志望校を選ぶべきだと思います。

ソゴセバサーチ編集部からのコメント

Nさん自身も、他の合格者も、やはり意欲の高さが大前提にあると言うことがよくわかるお話でした。意欲の高さが合格の前提となることからも、大学選びは大学の名前や偏差値を基準にするのではなく、自分に合った大学選びをすることの重要性がよくわかりますね。

※本記事は、総合型選抜合格者のインタビューをもとに、ライターが加筆・修正したものです。