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総合型選抜は独学でも合格できる?独学が向いている人と向いていない人の特徴を紹介

総合型選抜に興味を持った時に、最初に出てくる悩みの一つが「塾に通うかどうか」ということではないでしょうか。

「学力試験がないのなら独学で対策できるのでは…」と思いますよね。

また、一般選抜をメインに総合型選抜を併願しようと思っているなら、「一般選抜の勉強のために塾に行っているし、総合型選抜の塾にも通うのはもったいない…」という気持ちにもなるでしょう。

今回はそんな悩みを持っているあなたのために、総合型選抜に独学で挑むことのメリット・デメリットや、独学での受験に向いている人・向いていない人について解説します。

独学することのメリットは、お金の部分以外では基本的にない

独学の最大のメリットはお金がかからないことでしょう。逆に言えばそれしかないといえるかもしれませんね。

総合型選抜の対策塾は基本的に生徒一人一人にあわせた個別指導を実施するため、費用も高くなりがちです。どうしても費用を出せない場合は独学で勉強を進めるしかありません。

しかし、人生を左右する受験ですし、進学先は将来の収入にも影響してくるでしょう。家庭の事情にもよりますが、お金のことで妥協するのはおすすめしません。

独学のデメリット。総合型ではかなりデメリットが多い

入試に必要な情報が集められない

総合型選抜学校は大学や学部によってあまりに内容が違うため、学校の先生であっても全ての学校の試験の内容を把握していることはまずありません。ですから、専門塾に通わないと必要な情報はなかなか手に入れられません。

もちろんネットでの情報収集も可能ですが、情報量が多すぎて目的の情報だけを集めるのはかなり骨が折れます。また、各大学の総合型選抜の詳細に関してはネット上でも意外に情報は少なかったりします。こんなときは、やはり専門塾のノウハウが必要になります。

試験の対策が十分にできない

総合型選抜の試験は、面接やグループディスカッションなど、一人で対策できないものが多いです。

また、大学によっては募集要項を読むだけではどんな試験が課されるのかイメージが湧かないものも多く、総合型選抜に詳しい塾で情報を聞かないと、そもそも何を勉強すればいいのかわからない、という事態にもなりがちです。

周りのレベルがわからず、自分の客観的なレベルがわからない

総合型選抜は模試があるわけでもなく、自分のレベル・学力がどの程度のものなのか客観的に測る事が非常に難しくなっています。独学の場合は周りの人がどの程度のレベルなのかもわかりませんし、どれくらい頑張ればいいのか、基準がないままで勉強することになってしまいがちです。

独学で総合型選抜を受験した先輩たちの中には「実際の試験の際に周りのレベルが思ったよりも高くて焦ってしまった」というった人もいます。

専門塾であれば同じ塾に通っている人と交流することもできますし、過去のデータから自分の客観的な成績を知ることもできます。これも専門塾ならではの大きなメリットでしょう。

周りから浮く、モチベーションの維持が難しい、など、精神面での悩みが多くなる

独学で非常に多い悩みがこうした精神面での悩みです。まだまだ総合型選抜で受験する高校生は多数派とは言えない中、総合型選抜で受験するというだけで学校内で浮いてしまうこともあります。「総合型選抜はずるい」というような偏見の目を向けてくる人もいたりします。高校三年生はみんな受験でピリピリしているので、余計にそういった悩みが出やすいです。

また、独学で難しいのが、モチベーションの維持です。仲間や先生がいない状況で、一人で頑張り続けるのは難しいですよね。

専門塾に通うと総合型選抜のプロである先生や同じ総合型選抜を目指す受験生が周りにいる環境があることでこうした悩みも和らぎますし、モチベーションの維持もしやすくなります。

総合型選抜は独学での対策は難しい

まず、結論を言うと総合型選抜を独学で対策することは難しいです。

それは、総合型選抜は他者があなたの人間性や学力、意欲を総合的に評価する選抜だからであり、他者からの評価が最も重要な試験だからです。

面接や小論文、グループディスカッションやプレゼンテーションといった総合型選抜で定番となっている試験は、どれも自分の考えを相手に伝えるための試験であり、それを評価するのは相手(試験官)です。つまり、相手あってのものですし、自分ではその出来を正しく評価することはできないのです。

自分ではわかりやすく話しているつもりなのに、身の回りの大人の人には「何を言っているかわからない」「もう少し論理的に話して」と言われてしまったという経験はありませんか?総合型選抜を独学で対策すると、このように「自分ではできているつもりなのに、試験官からの評価は低い」という状況に陥ってしまいがちなのです。

周りの受験生が塾で対策をしている中で、独学では合格率が大きく下がる

総合型選抜は学科試験が必要ないことが多い分、一般選抜よりも簡単と考える人も多いのですが、実際には簡単なものではありません。一般的な入試とは内容が違う分、ちゃんと対策をしていないと、全く点数が取れないということになりがちです。

そして、本気で合格したい周りの受験生は塾に通っていて対策をしています。

そんな中で自分が正しく対策できていなかった場合、ほぼ確実に合格できなくなってしまいますよね。

学校では一人一人の総合型選抜の対策を十分行うのは難しい

塾などには通わず「学校の先生に指導してもらって乗り切ろう」と考える人も多いのですが、正直それは難しいでしょう。

総合型選抜はとにかく選抜に関する内容が学校や学部によって全く違うことが特徴的な入試です。しかも、自分の人間性や意欲をアピールしなければいけませんから、受験生の個性も求められます。そのため、受験生一人一人に合わせた対策をおこなっていくことが必要になってきます。

しかし、学校では生徒数も多いですし、一人の生徒のために多大な時間をかけて指導を行うことは難しいでしょう。また、自分の受ける学校の総合型選抜に関して学校側にあまりノウハウがないという状況も起こりがちです。

ですから、本気で総合型選抜の対策を実施するには、塾が必要となる可能性が高いでしょう。

一般入試向けの塾でも総合型選抜の対策は難しいことが多い

「今塾に通っているから、その塾で総合型選抜をしてもらおう」「一般選抜用の塾で総合型選抜も対策してもらおう」という受験生も多いのですが、これも実際には難しいと考えたほうがいいでしょう。理由は、学校での対策が難しいのと同じで、一般的な塾では総合型選抜に必要なノウハウが不足していたり、必要な試験対策ができなかったりする場合が多いからです。

試験科目が小論文だけの場合などは通常の塾でも対応可能だと思います。しかし、総合型選抜特有の学力試験、グループディスカッションやプレゼンテーションなど、総合型選抜で定番となってきている試験をあなたの通っている塾で対策してくれるでしょうか。

本気で総合型選抜への対策を行うなら、総合型選抜専門塾に通うことが一番効率的で、効果的なのは間違いありません。

総合型選抜は専門塾で対策しよう

以上のように、総合型選抜の対策は基本的に専門塾での対策が必要になります。

総合型選抜専門の塾であれば、豊富なノウハウを持った先生があなたの志望校に合った対策をしてくれます。

ちなみにこの記事を書いている私は普段小論文の指導を行っていますが、独学で小論文の勉強をしてきた生徒の答案で、問題なく合格できるレベルの答案に出会ったことは、残念ながらありません。そして、受験直前になって独学では対策ができないと気付いて塾に来る生徒が多いのですが、そうした生徒には最低限のことしか教える時間が無くなってしまっています。

小論文以外の試験においても、同じように「独学で頑張ったけどやっぱりどうすればいいのかわからず困っている」という状況に陥ってから塾にやってくる受験生が例年たくさんいます。

そうした状況に陥らないために、早めに専門塾の利用も検討してみてくださいね。

総合型選抜の専門塾の選び方についてはこちらの記事でも解説していますから、ぜひチェックしてみてください。

ソゴセバサーチで専門塾を検索できる

ソゴセバサーチでは、総合型選抜に特化した塾のみを検索することが可能です。

所在地、対応している学年、対策できる内容などを細かく指定して検索することができるので、自分の希望に合った塾を探すことが可能です。

各塾のページには各塾の強みや合格実績など、塾選びに必要な情報が豊富に載っているので、是非それらを参考に自分に合った塾を探してみてくださいね。

検索はこちらから

独学でも合格できる可能性がある人

ここまで、総合型選抜では塾に通ったほうがいいこと、また、その塾は専門の塾を選んだほうがいいことを解話してきましたが、もちろん、独学で総合型選抜に合格できる人がいないわけではありません

ここでは、総合型選抜を独学でも突破できる可能性が高い受験生、言い換えれば、総合型選抜で大きな武器となる特徴をもつ受験生の特徴を紹介します。

コミュニケーション能力がとても高い

他者とのコミュニケーションは総合型選抜の受験においては最も重要な要素の一つです。

総合型選抜は「この人に入学してほしいか」と大学が判断するものなので、極端なことを言うと、相手に気に入ってもらえるかが勝負の分かれ目だからです。

そのため、コミュニケーション能力が非常に高いと言うのはかなりのアドバンテージです。ただし、コミュニケーション能力が高いと言っても、ただ人当たりがいいと言うだけでなく、受け答えが適切か、論理的に会話ができているかといった点も含めてのコミュニケーション能力が見られていると言うことには注意しましょう。

圧倒的な意欲や実績を持っている

面接やプレゼンテーションの際に「この人は入学してからも勉強を頑張ってくれるだろうな」と試験官に思わせることができれば総合型選抜での合格は大きく近づきます。

その人の意欲は話ぶりや受け答えの内容などから自然と伝わるものです。本当に強い意欲を持っている人は試験官にもそれが伝わり、合格しやすくなります。(ただし、意欲しかない、という場合は少し厳しいかもしれません)

また、すでに学業やその他活動についての高い実績を持っている人も、入学後に自身の得意な分野で活躍することがイメージしやすいため、合格しやすくなります。全国大会の出場歴など、高い実績を持っている人は学校としてもぜひきてほしい人材でしょうから、それだけで非常に合格しやすくなります。

そもそもの学力が非常に高い

そもそも学力が非常に高く、学科試験や小論文などの評価が周りよりも圧倒的に高い場合も、学校としてはほしい人材となります。やはり大学の本分は学業ですからね。

ただし、学力が非常に高いだけでは総合型選抜ではなかなか評価されづらいのも確かです。「学力は高いが、コミュニケーションをとったり自分の思いを発表したりするのはあまり得意ではない」という場合は一般選抜に集中した方が実力を発揮できるかも知れません。

独学でも合格しやすい試験とは

総合型選抜の中でも、独学でも合格しやすいものはいくつかあります。どうしても独学で受験をしたい場合は、以下のような試験を選べば合格の確率は上がるでしょう。

受験科目が学力試験中心

ごく稀に、面接や口頭試問、プレゼンテーションなどの試験がなく、一般的な学科試験や小論文と提出書類だけで合否を決定するとしている大学があります。こうした大学であれば、一般選抜と同じように勉強をしていれば合格できる可能性が高くなります。

ただしもちろん、学科試験で他の受験生を上回れることが前提にはなります。同じような考えの受験生が多い場合は周りのレベルが高いこともありますから、学力に自信がないと難しいかもしれません。

倍率が極端に低い

また、倍率が極端に低い大学・学部を受験する場合なども、特別に対策しなくても合格できることはあります。

とはいえ、大学が求める人物像に合わないと判断されれば定員割れでも不合格になることはあります。実際に「受験者はいるが合格者はなし」ということも頻繁に起こっているので、倍率が低いからといって全然対策をしなければ合格は難しいでしょう。

自身の学力に対して偏差値が非常に低い大学の受験

やはり自身の学力に対して偏差値が低い大学を受験すれば、周りの受験生と比較して有利になることは間違いありません。しかし、その場合も、しっかりと周りの受験生が試験対策をしている場合は不合格となってしまうでしょう。

また、何よりも、そういう大学を受験するならおそらく一般選抜でも合格できるでしょうから、あまり総合型選抜で受験するメリットがなくなるのではないかと思います。

どうしても独学で受験したい場合も、最低限、受験のことをよく知っている大人に手伝ってもらおう

初めにもお伝えした通り、総合型選抜の対策では自分以外の大人に手伝ってもらい、評価してもらうという作業は必須となります。独学といっても、必ず大人に評価をしてもらうことを忘れないようにしましょう。

そして、その場合は学校の先生など、受験のことを理解しており客観的に評価をしてくれる人に頼みましょう。お父さんやお母さん、兄弟や友人に試験官役をお願いするのは避けたほうがいいでしょう。

というのも、受験の試験には独特のチェックするポイントがあるため、受験のことをよく知らないと正しく判断ができませんし、関係が近すぎる人だと客観的な評価は難しいからです。ですから、独学の場合もできる限り学校の先生に指導をお願いしましょう。