総合型選抜の受験を視野に入れると
合格している人って、どんな人?
自分でも合格できるかな?
具体的にどんな試験が実施されているの?
という疑問がわいてきますよね。
ここでは、上智大学 総合グローバル学部の総合型選抜について、合格した人はどんな人なのか、そして、実際の試験はどんな内容だったのか、実際の合格者へのインタビュー・アンケートをもとに紹介します。
他学部、他大学を受験する人も参考になる情報が詰まっているので、是非参考にしてくださいね。
目次
上智大学 総合グローバル学部 推薦入学試験(公募制)の出願・選抜条件(2023年度入学試験)
専願 | 評定平均 | 履修要件 | 既卒要件 | 共通テスト | 語学試験・検定試験内容 | 試験内容 |
専願 | 4.0以上 | 条件なし | 現役生のみ | 不要 | 必須 | 小論文(800文字)(60分) |
上智大学合格者のプロフィール
Aさん | |
受験年度 | 令和4年度(2022年度)入試 |
受験大学 | 上智大学 総合グローバル学部 公募推薦型 合格 |
進学大学 | 上智大学 総合グローバル学部 |
現役・既卒 | 現役 |
性別 | 女性 |
出身高校 | 兵庫県 私立 高校偏差値60後半 |
通っていた塾 | 通っていない |
評定平均 | 4.6 |
共通テスト成績 | 受験していない |
学力レベル | 一般選抜に勉強は特にしておらず、高校も進学校ではなかったため授業内容も最低限のものでした |
英語資格・検定 | 英検準1級 |
その他の資格 | |
留学経験 | なし |
その他特筆すべき活動 | ボランティア活動 |
志望校選び ― やりたい事があったため迷わなかった
―総合型選抜を受験したきっかけは何ですか?いつ頃から準備を始めましたか?
通っていた高校が、大学の付属校であるため、受験する人はほとんどいませんでした。しかし、私自身は外部に出たいという思いがあったため、付属大学の進学権を留保した状態で受験することのできる総合選抜型を選びました。また、部活動に専念していたこともあり、準備は3年生の夏からはじめました。
―志望校はどのように決めましたか?
自分の学びたいこと自分のやりたいことと、合っているのかということを前提として考えていました。私は特に、中東の女性問題と宗教の関連性について興味を持っていました。上智大学では、そうしたジェンダーやイスラーム教について、しっかりと学ぶことができるため、志望校として選びました。
また、部活動にずっと専念しており、勉強開始が遅かったため、総合型選抜の倍率も重視していました。
一般選抜の準備はしておらず、総合型選抜が不合格だった場合は、付属大学への進学を考えていました。
勉強法 ―英語・国際情勢を重点的に学んだ
―入試に向けての対策スケジュールを教えてください
3年生の夏は、英検準1級を取得する必要があったので英語ばかり勉強していました。その後、小論文の書き方を勉強しはじめました。練習の仕方としては、朝日新聞のコラムの要約を行っていました。この学部は、国際情勢や社会情勢を主に取り扱っているため、それらをYouTubeやスタディーサプリの動画を使って勉強していました。
―どうやって総合型選抜の対策をしましたか?塾などには通っていましたか?
総合選抜型のための塾には通っていませんでした。ほとんど独学ですが、別で通っていた英語塾の先生が、たまたま小論文がうまかったため教えてもらったり、高校の現代文の先生に見てもらったりする事はありました。先述の通り、ほとんどが内部進学だったので、周りの友達からの遊びの誘いを断ったり、休み時間に勉強したりして、自分で勉強する時間を生み出していました。
―自分はどうして合格できたと思いますか?
そもそも興味のある内容だったため、試験勉強するのが苦にならなかった事が大きいと思います。社会情勢や国際情勢も楽しみながら学ぶことができました。“楽しんで勉強すること”はとても重要であり、それができれば勉強もはかどり、結果も出やすいと感じました。
また、付属大学の英語の授業に参加していたことをアピールすることができ、そのことについてたくさん聞いてもらうことができました。
他にも、中高ではレポートや卒業論文を書く機会が多くあったため、他の人に比べて文章力があったのではないかと思います。
大学生活― 発展途上国に興味がある人や帰国子女が多い
―入学してみて、総合選抜型で合格した学生と一般選抜で合格した学生のカリキュラムなどに何か違いはありましたか?
もともと総合選抜型入試で入学する人が多いため、カリキュラムや大学生活で違いを感じる機会はないです。
英語の授業は意外と少なめだなという印象でしたが、英語の授業も自由に選択することが可能なので、英語をしっかりと学びたい人も勉強できる環境が整っています。
―総合選抜型の合格者はどんな人が多いですか?
帰国子女や元々英語を話すことができる人が多いです。また、総合型選抜の内容、学部で学ぶ内容である、発展途上国に興味がある人が多い印象です。もともと一般選抜で入学してきた人自体が少ないですが、総合型選抜で入学してきた人は意欲的な人が多いと感じます。
上智大学総合グローバル学部の実際の試験内容について
―志望理由書や学習計画書にはどんなことを書きましたか?
高校時代にテニスに打ち込んだことや、発展途上国に関心があることをメインに書きました。また、高校生のうちから大学の英語の授業に参加している人は少ないことから、自分自身が率先して英語を学んでいたこともアピールしました。
―学部の実際の試験内容について
小論文と面接がありました。
小論文は、ミャンマーの本(「ビルマの竪琴」)の問題点と解決策を自分の意見を踏まえて、800文字でまとめるというもの。
面接は、志望理由は聞かされず、事前レポートの内容と自分の夢をつなげた質問をたくさんされた。圧迫面接に近いものがありました。
(→事前レポート:1200文字前後で、自分の興味のある内容、問題点をグローバルな視点とローカルな視点で書くもの)
【Aさんの解答】
解答した内容について詳しく覚えてはいませんが、面接は余り関係なく、志望理由書と事前レポート、小論文が主な審査の対象だったのかなと思います。
小論文の練習はもちろんのこと、事前レポートはとても丁寧に仕上げました。また、小論文に関しても事前レポートに関しても他の人とは被らないようなテーマを選ぶことを意識しました。
―Aさんからのメッセージ
この上智大学総合グローバル学部の特徴として、資本主義の問題点を探ること、ローカルな視点とグローバルな視点を突き詰めることが必要となってきます。特に、アフリカといった発展途上国に重きを置いている学部です。そのため、国際問題、国家間の問題を世界規模で考えること、地域として考えること、問題点を探ることがこの学部を受験するにあたり大切であり、そういった見方をできる人が受かるのではないかと思います。
ソゴセバサーチ編集部からのコメント
勉強を苦にせず、楽しむことの重要性が伝わる体験記でした。インタビューをしていても、自分の興味のある分野をしっかりと具体的に分析できているなと感じました。
また、高校3年生まで部活に専念していても、志望大学があるのであれば諦めずに挑戦することが大切だと感じました。どのような審査方法なのか倍率はどのぐらいなのかといった詳細まで調べておくことも重要になってくるのではないでしょうか。