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東北大学 教育学部教育科学科の総合型選抜の合格事例と対策法

総合型選抜の受験を視野に入れると

合格している人って、どんな人?

自分でも合格できるかな?

具体的にどんな試験が実施されているの?

という疑問がわいてきますよね。

ここでは、東北大学 教育学部 教育科学科の総合型選抜について、合格した人はどんな人なのか、そして、実際の試験はどんな内容だったのか紹介します。

他学部、他大学を受験する人も参考になる情報が詰まっているので、是非参考にしてくださいね。

目次

東北大学 教育学部 教育科学科 総合型選抜(AOⅡ期)の出願・選抜要件(2022年度入学試験)

専願評定平均履修要件既卒要件共通テスト語学試験や検定試験試験内容
専願調査書A段階(評定平均4.3以上)条件なし現役生のみ不要不要(評価はする)志望理由書(A41枚)
1次試験:英語(60分)・日本語読解(90分)
2次試験:個人面接(20分程度)

東北大学合格者のプロフィール

名前C.U
受験年度令和4年度(2022年度)入試
受験大学東北大学 教育学部 教育科学科 総合型選抜(AOⅡ期)合格
進学大学東北大学 教育学部 教育科学科
現役・既卒現役
性別女性
出身高校青森県 県立 高校偏差値70
通っていた塾なし
評定平均4.6
共通テスト成績636点(約71%)
学力レベル校内では真ん中より少し上くらい。東北大学教育学部はCかD判定が多かった。
英語資格・検定英検2級
その他の資格なし
留学経験なし
その他特筆すべき活動放送部部長・高校での探究活動

志望校選び ― ファーストインパクトと得意科目での受験ができることが決め手となった

―総合型選抜を受験したきっかけは何ですか?いつ頃から準備を始めましたか?

 高校2年生の1月に受験を決めました。私はモダンバレエを習っていたので、それまではお茶の水女子大学文教育学部芸術・表現行動学科舞踊教育学専修プログラム(以下・お茶大舞踊)を志望していました。しかし、コロナ禍や学校生活がきっかけで心身のバランスを崩してしまったこと、実技試験への対応が難しいと感じたことから、お茶大舞踊の受験は諦めることにしました。

 高校自体が東北大学の受験をかなり意識している学校で、私自身教員になるつもりはなかったけれど親の影響で教育学に興味があったことから、三者面談で当時の担任に勧められました。一度仙台に行ったとき、東北大学を間近で見て「ここで学びたい!」と思ったことがあったため、すぐに受験を決めました。また、東北大学を第一志望として受験するならAOⅡ期の入試から受けたほうがよいと言われたため、それに従いAOⅡ期から受験することにしました。その理由としては、

  • AO入試と一般選抜は併願できるため、万が一不合格でも最大3回の受験ができること
  • 合格すれば入学が確約され、11月に進学先が決まること
  • どうして東北大学に入学したいのか、受験対策の段階で深く考える必要があるため、大学での学びに対するモチベーションが高くなること

が挙げられていました。当時はまだ心身の状態が安定していなかったのですが、早めに受験モードに入ることで少しは頑張れるのではないかと思ったことや、一般選抜と異なり、苦手な数学を入試で使わないことを魅力的に感じたことも受験の理由として挙げられます。

 三者面談まで一般選抜以外の入試方法を意識したことがなかったため、本格的な受験準備は3年生になった瞬間に開始しました。

対策方法 ― 高校の方針に従い、3年次は総合型選抜の対策に費やした

―入試に向けての対策スケジュールを教えてください

 1、2年生の頃は定期考査の点数に波があったため、小テストや授業、課題に熱心に取り組むことで、定期考査でよい点がとれなくても評定が下がらないようにしていました。結果としてこれが総合型選抜の受験において非常に役に立ちました。東北大学一般選抜の過去問は、学校の添削課題として2年生の頃から解いていました。3年生の春から9月頃まで志願理由書を作成し、夏休み頃から過去問にとりかかりました。面接練習は10月頃、1次試験の前から行いました。

―どうやって総合型選抜の対策をしましたか?塾などには通っていましたか?

 塾には通わず、高校の先生の指導に従いました。志願理由書や先生が提供した問題を添削してもらったり、面接練習をしてもらったりしました。

 私の出身高校は、伝統的に東北大学への受験を推奨するような高校であり、東北大学の受験に対応できるようなレベルの授業を行うという方針がありました。東北大学の入試に関するノウハウをもっている先生も非常に多くいらっしゃいました。そのため、校内でのサポートが非常に手厚く、学校だけで対策を完結させることができました。

実際に入試を受けて ― 東北大学で研究したいという思いが強くなった

―総合型選抜での挫折経験はありますか?

 受験は東北大学しかしておらず、諦めることはありませんでしたが、志願理由書がうまく書けず何度も心が折れそうになりました。AOⅡ期の入試は、大学でどんな研究をしたくて、それがどのように社会の役に立つかが重視されます。私はAOⅡ期の受験を決めてから大学で何を研究したいかを考え始めたので、志願理由書づくりにかなりの時間がかかりました。4月から9月にかけて5か月間、11回書き直しました。校内提出前日にほぼすべての書き直しを命じられ、睡眠時間2時間半で深夜に書いたこともありました。

―自分はどうして東北大学に合格できたと思いますか?

 私は数学がものすごく苦手なのですが、東北大学はAOⅡ期以外の入試で共通テストも含めて必ず数学を使うので、この試験で落ちてしまったら東北大学に入学できないと思っていました。それもあり、絶対に合格したい、早く進路を決めたいという思いが強くあったことは大きいと思います。また、私は自分の経験をもとに研究したいテーマを定めたのですが、そのために説得力が強かったのかもしれません。

大学生活 ― 総合型選抜で合格した学生は早期から意欲が高い

―入学してみて、総合選抜型で合格した学生と一般選抜で合格した学生のカリキュラムなどに何か違いはありましたか?

 カリキュラムには特に違いはありませんでした。入学前海外研修を受けることができたのですが、私は海外にあまり興味がないため、参加しませんでした。

―総合型選抜の合格者はどんな人が多いですか?

 この人真面目だな、熱心だなと思う人は総合型選抜合格者であることが多いです。

東北大学教育学部の実際の試験内容について

―志望理由書や学習計画書にはどんなことを書きましたか?

 小学5年生の時、それまで仲の良かった友達が急にグループで行動するようになり、いつでもそのメンバーで一緒にいて他の人たちとは関わらなくなるという状況になりました。私はそれになじめなかったことで嫌がらせを受け、学校生活がつらくなってしまいました。この経験をもとに、思春期における同調行動傾向の発生要因やそれをきっかけとしたトラブルの予防、対処のための教育的アプローチを研究したい、そしてそれを活かして将来教育行政に携わりたいという内容を書きました。ちょうど、子どもの社会性に関する研究をしている教員がいらっしゃったので、その先生のもとで研究したいということを面接で話しました。

―学部の実際の試験内容について

 外国語試験は東北大学の一般選抜の問題とあまり難易度は変わりませんでした。一般選抜でよく出題される英作文が出題されないので、少しだけ取り組みやすく感じました。

 日本語読解力の試験は、文章とグラフを読み取って自分の考えなどを書くものでした。

 面接では志望理由や大学で頑張りたいことのほか、学校のプログラムで行った探究活動についてよかった点と反省点を訊かれました。英語での面接もありましたが、難易度は高くありませんでした。

―メッセージ

 総合型選抜を受験するか迷っている人は絶対に受験した方がいいと思います!志願理由書をつくる過程で、自分が大学で何を学びたいか真剣に考えるので入試のモチベーションが上がります。また、東北大学の総合型選抜は学力重視なので、特別な活動をしていなくても合格できます!私は模擬国連や学生団体のような活動をまったく行っていませんでしたが、試験内容の対策に力を入れたことで合格できました。心身の健康には十分気を付けて、つらいときは周囲の人に頼ることも臆せず、全力で受験に挑めるようにしてください。応援しています!